広島市 様

新型コロナウイルスワクチン管理の業務課題を短期間で改善

ワクチン管理の業務課題を短期間で改善

新型コロナウイルスワクチンの接種開始に伴い、さまざまな体制の整備が求められた。その中の一つが、各医療機関からのワクチンの希望数量の管理である。これまで広島市ではワクチンの希望数量をメールやExcelで管理していたが、ワクチン接種が行える医療機関の増加によってさまざまな課題が発生していた。そのため、短期間で業務フローの改善、システムの整備が必要な状況に。そこで、業務改善のプラットフォームとして、サイボウズ株式会社のクラウドサービス「kintone(キントーン)」を採用。2週間という短期間でのシステム導入により、ワクチンの希望数量を各医療機関から直接入力・共有することができるようになり、広島市での申し込み状況や数量の確認などの業務効率化を実現することができた。

お客様からの要望

  • 短期間でシステムを構築し、業務改善したい
  • メールからExcel転記によるオペレーションミスを回避したい
  • 各医療機関にとって利用が容易な仕組みにしたい

お客様からの要望を実現

  • ローコードシステム「kintone」を活用し、短期間での構築を実現
  • Webフォームなどの活用により、手作業での転記・集計を削減
  • シンプルなWebフォームを取り入れ、各医療機関の負荷を軽減

導入前後のお客様イメージ

導入の背景と選定ポイント

医療機関との情報連携をkintoneとkintone拡張サービスの活用でスピーディーに対応

広島市
健康福祉局健康推進課
感染症対策係 ワクチン管理班 主事
姫野 泰希 氏

2021年5月から広島市では各医療機関からの新型コロナウイルスワクチンの希望数量のとりまとめをメールによる受付、Excelによる管理で行っていた。しかし、日を追うごとに1日あたりに対応しなければならない医療機関の件数は100を超え、早急な改善が求められた。

広島市 健康福祉局健康推進課 感染症対策係ワクチン管理班 主事 姫野 泰希 氏は「従来はまず医療機関から受信したメールをExcelに転記し、希望数量を確認していました。

それに加え希望数量の変更、医療機関への申込数量の最終確認などの電話対応業務も。さらに、ワクチンは医療機関に届いて翌日には接種されるので、絶対に間違えられないという責任も伴います。さまざまな課題がある中で早期改善を求めていた際、NTTデータ中国へご相談させていただきました。1回目の打ち合わせの2日後にはkintoneでシステム案を構築していただき、こちらの要望や今後の想定も含めた提案をしていただいたので実現イメージを描きやすかったです」と語る。

NTTデータ中国では医療機関との情報連携をkintoneとkintone拡張サービスを活用することで、2週間という短期間でのシステム構築を実現。

ワクチンの必要性が急速に高まる中、顧客満足度の高いシステムを構築し、早期に導入したことでさまざまな課題をクリアすることができた。

導入効果

手作業での転記・集計の削減や申し込み状況の可視化などで業務効率化を実現

新型コロナウイルスワクチンの希望数量を、各医療機関から直接入力・共有することができるようになったため、業務の効率化を促進できるようになった。

姫野氏は「システムの導入により、kintoneのデータベースに医療機関ごとのワクチン希望数量が自動的に蓄積されるようになりました。感染拡大が進む中で益々求められる貴重なワクチンの管理は重大な責任を伴いますが、オペレーションのミスを回避できることは心理的負担の軽減にもつながっています。また、kintoneの拡張サービスにより、医療機関側からも申し込み状況の確認や数量変更もできるため、申し込みの漏れという課題も解決されました。双方が同じ情報を共有できるようになったことで、申し込み状況や数量の最終確認などの電話対応も格段に減りました」と話す。

またkintoneを導入したことにより、システムにログインするだけでリアルタイムにデータを職員間で情報共有できるため連携もスムーズになったという。ワクチン供給量はどう分配するかなど、状況が刻々と変化する中、新たな課題も発生する。kintoneを導入したことにより、そういった課題に対応できる時間を確保することも可能となった。

今後の展望

さまざまな状況に応じて他業務へ展開可能、より使いやすい業務システムを構築

これまでもVRS(※Vaccination Record System:ワクチン接種記録システム)で接種実績を出すなど新たな業務が発生したことから、今後も突発的な業務が起こる可能性がある。そうした場合でも、例えばクロス集計表を用いて実際の接種実績を正確に出すこともでき、kintoneの活用性はますます広がる。

「個別の医療機関だけでなく集団接種であったり、データベースとして活用する方法も今後検討の予知は十分にあると思います。拡張サービスも豊富にあり、活用の可能性が広がるクラウドサービスだと感じています。扱いやすい操作性はもちろん、我々でも仕組みを理解しやすいので、現場での活用イメージも膨らみます」と、姫野氏は期待を寄せる。

NTTデータ中国としても、さらなる業務の改善に向け、kintoneやその他デジタルサービスを活用し、今後も広島市の支援を継続していく予定だ。

リーフレットダウンロード

ご紹介した事例内容をPDFでダウンロードすることができます。

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お客様情報

お客様名 広島市
住所 広島県広島市中区国泰寺町1-6-34
事業概要 広島市域における各種行政サービスの提供
ウェブサイト https://www.city.hiroshima.lg.jp/index2.html